奴の挑戦。
東京ー鹿児島間をマウンテンバイクで走破するという挑戦は、結論から言ってしまうと残念ながら浜名湖でリタイヤということに。詳しくはこちらの「東京〜鹿児島:発熱で、屈辱の2nd stage DNF」で(関連tweetsはこっちにまとめてあるけど限定公開です)。
それでもね、浜松は自分もよく車で行くのでわかるんだけど、結構な距離なわけですよ、あれは。東名で行ったって。200kmだし。それを一晩で走破したってのは、すげえ事だと思ってる。まあ正直、このtweetを見た時は、うわーどっかで休むなりなんなりして挑戦続けろよ、とは思ったんだけど。
https://twitter.com/#!/Tomguitarbike/status/196331350838616064
でも、やっぱり体が資本だし、それこそぶっ倒れて病院に担ぎ込まれでもしたら大変なことだし、そこは彼の決定を尊重して、「次にリベンジだ」っていうことで。浜松まででも相当すごいと思うけどね、何度も言うけど。
最初にこの挑戦tweetを見た時に頭に流れてきた曲があったんだけど、結局その夜はその曲をずーっとエンドレスで流しながら仕事してた。Bruce Hornsby and the RangeのThe Way It Is. 流麗でキレのある、聞いてすぐにBruce Hornsbyだとわかるピアノが美しい曲。題名がそのまま今回の挑戦に当てはまる気がして。
[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=GlRQjzltaMQ&list=FLf9rpfey_tB9OUUfTu9QPeQ&index=91&feature=plpp_video[/youtube]
確かに最初から体調はあまり良くなかったようで、そこはちょっと心配だったんだけど。何せ鹿児島までだからね。だからこその引き際ということで、絶対に次回リベンジを兼ねて再度挑んで欲しいなーと、そう思ってます。
僕が今回なぜ奴の挑戦にこんなに入れ込んでいたかっていうと、東京ー鹿児島間を走破するっていういわゆる単独長距離レースって、何だか自分のやってる翻訳という仕事とかぶるからなんだよね。特に長丁場の案件。いろんな工程が関係してはいるものの、訳出中は走っているのは自分一人。原文を読み込み、調べ物に明け暮れ、訳文を構築していく。一歩一歩訳す。ヒタヒタと音もなく迫ってくる納期を背にして、原文と訳文の間を行ったり来たり。時には原文の解釈で立ち止まり頭を抱え、自分の訳文の曖昧さや稚拙さ加減に辟易し、トラックボールを回しキーボードを叩く。その孤独な過程が今回の@Tomguitarbikeの挑戦に重なるような気がしてたっていう。まあ自分勝手な妄想なんですけど。というわけで彼には達成してほしかったんですが、浜松まで自転車で行ったっていうのはすげえよマジで。俺も頑張るぜっていう気になった、勝手にだけど。
で、リベンジだな、と彼にリプライした時に頭に流れ込んできた曲がこれ。The Chemical BrothersのSaturate. The Chemical Brothersは、よく大きな案件とかこんつめてやってた案件が終わった時によく大音量で流したりしている自分の大好きなユニットなんだけど、なぜかSaturateが流れてきたんだよねー。
[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=agb-oFZjuGM&list=FLf9rpfey_tB9OUUfTu9QPeQ&index=46&feature=plpp_video[/youtube]
この曲、終盤に向かうに連れて上へ上へ向かっていく感じがすごい好きで。頭真っ白になる。真っ白。何もない。ビートだけが支配している真っさらで真っ白な空間。
ぜひもう一度。待ってます。