しばらく前だけど、もうほぼまったく取引のない取引先からメールが届いた。
何でも、複数の登録翻訳者がGoogle翻訳を使って訳したと見られる訳文を納品していたことが判明したので、翻訳者におかれましては今後一切そういう機械翻訳を使った訳文を納品するなよコノヤロウ!っていうことらしくて。そしてそのメールは、今後そういうことをする翻訳者は厳しく取り締まります、別添のペナルティ表を見ておくように!ったく!みたいな、かなり厳し目の雰囲気で締めくくられていた。すでにここの仕事をしなくなって随分経つし、かつ機械翻訳を使った訳文を納品したこともないし(そもそもGoogle翻訳とかソフトウェアベースの機械翻訳なんか自分の仕事で使わないし)、自分がそのメールで言っていた「機械翻訳者」に該当しているとは思わないので、一応流し読みしてかつペナルティ表を見て、ふーんと思いつつコーヒーを飲んで一段落させた。ペナルティ表には、翻訳者としてカクカクシカジカのあるまじき行為をしたら、こういうペナルティが待っている!みたいなことがつらつらと表形式で書いてあった。納期に**時間遅れた場合、納期に遅れるという連絡をせずに遅れた場合、別のツールを勝手に使用した場合、情報漏えいに該当する行為があった場合、誤訳があった場合、誤訳箇所が**箇所(個数毎にペナルティが異なる)、訳抜けが**箇所(同じく)…とまあ結構細かくいろいろ。ペナルティは基本的には報酬から何%引かれる、というような感じ。最悪登録抹消、みたいな。
雑感としては、Google翻訳で訳出した訳文をそのまま使って納品する翻訳者、いるんだ…うへえ…っていうのが最初の感覚。個人的にはまったくもって理解できないですけど。Google翻訳の進化は確かに「ある部分で」すごいなとは思うけど、仕事に使おうとは思わないです。実際の訳出には使わない。使えないから。あとセキュリティ上の理由でも使えないから。以上。
それと、ペナルティについては、納期の遅れについてはペナルティどころか次から仕事来なくなると思うんだけど。普通だったら、ペナルティなんかすっ飛ばしてもう仕事は来ない、っていう。まあ人にはいろんな事情があるとは思うしかなりのっぴきならない事情が発生してしまったっていこともあるだろうけど、もともと納期に遅れてしまう翻訳者ってのは仕事のスケジューリング含めた自己管理がなってないっぽいし、他の案件任せても納期遅れそうだし。なので、できないものはNOと言わないとあとで死ぬのは自分+プロジェクト当事者となるので、辛くてもNOはNO、そして一旦「できます」と言って引き受けたのならきちんと仕事しようよ、と思います。てかそうしないと仕事どんどん減ってかつ自分の信頼も失墜して最終的に路頭に迷うじゃんね。普通の話。
だからペナルティいらないんじゃないですかね。仕事アサインしないことがペナルティ。
でもこのメール、自分も引き続き仕事をする中できっちりいろいろ気を配ってやっていかないとな、と思わせてくれたという益があったので感謝しています。
ペナルティ告知のためだけに通達を出すなんてよほどリソースに余裕のある大手なのかしらと思ってしまいますた。
管理のための管理の見習いの人がいるのかなと(主観です)。
誤訳でペナルティを計るなんてのはむしろ自殺行為ではという気すらします。
過去に納品したとかいう他の人の訳でどれだけ誤訳があって指摘しても反応がないか「もういいんです」だったりするともうね。
確かに、管理のための管理見習いがやってる雰囲気がしました。
そして経験上、こういうところは翻訳者管理が杜撰でガバガバな気がします(何でもこっちに押しつけてきたり)…